SONY RX100の画角とスイングパノラマ2013年06月22日 19:54

SONY RX100を買ってみたらスイングパノラマと言う機能が付いていました。
ネットで調べてみると、いくつかのメーカーでカメラ内合成パノラマが出来るようです。

メーカー

カメラ内合成パノラマ

SONY

スイングパノラマ

オリンパス

パノラマ AUTO / MANUAL

カシオ

スライドパノラマ

ニコン

かんたんパノラマ

フイルム

ぐるっとパノラマ

CANON

パナソニック

ペンタックス

リコー

2013/6/22現在、インターネット検索で調べたが、カメラ内合成パノラマの機能を見つけられなかったメーカー


パノラマ撮影は、撮った後に専用ソフトで合成と、めんどうで使ったことが無かったのですが、これは、こ~んな画像が、カメラを左右or上下に、サッとひとふり撮影すると、写真が出来てしまいます。
標準左右

よく見ると、つなぎ目や、右の方で手すりや電線に段差が生じていますが、これは今後、腕を磨くことにして、通常撮影では取れない風景が手軽に撮れるのは面白い!!!

で、通常撮影と比べて、どんな画角 (撮影範囲) になるのか、調べてみることにしました。


まずは、通常撮影モードの画角


各通常撮影モードは【3:2】から切り出しているので、
3:2に対するサイズ
RX100仕様にある画像サイズ (pixel) から、35mm換算寸法を算出し、

歪みのないレンズでの画角 (wikipedia) 計算式
α=2 Arctan (d/2f)
 α:画角 [°]
 d:水平寸法or垂直寸法or対角寸法 [mm]
 f:実行焦点距離 [mm]

エクセル画角式
 B1 = 2*ATAN(B2/(2*B3))*(180/PI())
 B1 = 360/PI()*ATAN(B2/(2*B3))
エクセル画角式
を使って、

対角/水平/垂直それぞれの画角を求めました。

 

通常撮影モード

32

43

169

11

アスペクト比

1.50

1.33

1.78

1.00

サイズ

水平pixel

垂直pixel

20M

5,472

3,648

18M

4,864

3,648

17M

5,472

3,080

13M

3,648

3,648

サイズ

水平pixel

垂直pixel

10M

3,888

2,592

10M

3,648

2,736

7.5M

3,648

2,056

6.5M

2,544

2,544

サイズ

水平pixel

垂直pixel

5M

2,736

1,824

5M

2,592

1,944

4.2M

2,720

1,528

3.7M

1,920

1,920

サイズ

水平pixel

垂直pixel

 

VGA

640

480

 

 

35mm (3624mm) 換算寸法

対角寸法

水平寸法

垂直寸法

43mm

36 mm

24 mm

40 mm

32 mm

24 mm

41 mm

36 mm

20 mm

34 mm

24 mm

24 mm

広角側 f

28mm (35mm換算)

対角画角

水平画角

垂直画角

75°

65°

46°

71°

59°

46°

73°

65°

40°

62°

46°

46°

望遠側 f

100mm (35mm換算)

対角画角

水平画角

垂直画角

24°

20°

14°

23°

18°

14°

23°

20°

12°

19°

14°

14°



スイングパノラマの画角

これは、カタログ値等から計算できなさそうなので、下記の実験値から算出しました。

 

スイングパノラマ

標準上下

標準左右

ワイド上下

ワイド左右

アスペクト比

1.79

4.41

2.56

6.69

サイズ

水平pixel

垂直pixel

8M

3,872

2,160

15M

8,192

1,856

12M

5,536

2,160

23M

12,416

1,856

画角撮影領域

水平換算画角

垂直換算画角

87°

47°

121°

28°

125°

48°

184°

29°

35mm (3624mm) 換算 f

水平換算 f 値

垂直換算 f 値

19 mm

27 mm

10 mm

48 mm

9 mm

27 mm

-1 mm

46 mm


● 実験方法

スイングパノラマは、撮影された写真のExif情報では f=28mm (35mm換算) が使用されていました。そこで、
(1) 三脚を使い、スイングパノラマを撮影します。
   (標準/ワイド) 上下は、タテ撮りで水平方向にスイングし、
スイング上下
  (標準/ワイド) 左右は、横撮りで水平方向にスイングします。
スイング左右
(2) 三脚の位置を変えずに、スイングパノラマ撮影範囲を
  【3:2】f=28mm (35mm換算) 10M (3,888 x 2,592) で撮影します。

(3) Photo Shop Elements で(2)の写真をなるべくセンター合わせで合成し、
  目視でスイングパノラマと、ほぼ同じ領域を切り出します。

(4) 切り出した相当画像のサイズ (pixel数)が、水平/垂直それぞれ
 i)【3:2】のサイズ (pixel数)の何パーセントになるか倍率を計算します。
 ii) 画像のpixel数と画角の度数は比例すると近似し、
  通常撮影モードの画角に、倍率を掛けます。

 

【32】撮影パノラマ 相当画像

標準上下

標準左右

ワイド上下

ワイド左右

水平pixel

垂直pixel

4,888

2,800

7,192

1,576

6,990

2,846

10,948

1,624

水平倍率

垂直倍率

189 %

72 %

185 %

61 %

270 %

73 %

282 %

63 %

水平換算角度

垂直換算角度

87°

47°

121°

28°

125°

48°

184°

29°

(※) 上下に動かすモードでは、
  【3:2】の水平が、パノラマの垂直方向になり、
  【3:2】の垂直が、パノラマの水平方向になるので、
  計算例↓↓↓のように、用いる値が左右に動かすモードと逆になります。
<計算例>
標準上下の水平倍率 = 4,888 / 2,592 = 189%
標準上下の水平換算角度 = 46° x 189% = 87°
標準左右の水平倍率 = 7,192 / 3,888 = 185%
標準左右の水平換算角度 = 65° x 185% = 121°


(5) ついでに、(4)の水平/垂直換算角度から、
  画角 (wikipedia) より式変形した下式で、35mm換算焦点距離も計算してみました。
f = (d/2) / tan(α/2 )
 α:画角 [°]
 d:水平寸法or垂直寸法or対角寸法 [mm]
 f:実行焦点距離 [mm]

エクセル焦点距離式
 B3=B2/(2*TAN(B1*PI()/360))
エクセル焦点距離式
(※) 水平寸法は、d = 36mm、
  垂直寸法は、d = 24mm として算出しています。

 

35mm (3624mm) 換算 f

標準上下

標準左右

ワイド上下

ワイド左右

水平換 f

垂直換算 f

19 mm

27 mm

10 mm

48 mm

9 mm

27 mm

-1 mm

46 mm

 ワイド左右は、水平換算角度 = 184° のため、
 計算上の f 値が、マイナスになってなってしまいました。


標準撮影とスイングパノラマ比較

 人の安定視野角は、水平に60~90°、垂直に45~70° 程度らしいです。

そこで、標準撮影スイングパノラマの水平画角と、人の安定視野角 (水平方向) が、ある一定距離で、どれくらいの範囲 (長さ) になるのか並べてみました。
水平撮影範囲

RX100通常撮影の水平最大画角は、【3:2】モードで f=28mm (35mm換算) のときの65°となり、人の安定視野角の狭いほうとほぼ同じになります。

スイングパノラマを使うと、水平方向に、人の安定視野角の広い方から、同一平面より広い184°視野角、つまり、一度には絶対見えない風景の撮影が出来てしまいます。


広角の写真が撮りたくて、
 最広角側は、 f=24mm (35mm換算) (水平視野角74°) が欲しい
と思い、
SONY RX100 (f=28~100mm:35mm換算 / 50,520円:2013/6/22Amazon価格)
Canon S110 (f=24~120mm:35mm換算 / 27,270円:2013/6/22Amazon価格)
で、価格差も含めて、結構迷いました。

結局は、SONY RX100を買っちゃったわけですが、
実は買った後で、スイングパノラマの存在を知って、画角を計算してみると、
今まで、カメラ内合成パノラマの機種を持っていなかったこともあり、
 こりゃ

 f=24mm (35mm換算)の構図より面白いかも!

と思えるかなり嬉しいサプライズでした (^^)



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